全国農業協同組合中央会(JA全中)の山野徹会長が「コメ価格は高くない!」と
2025年5月13日の記者会見で述べて話題になっています。
米価格が高騰していると多くの人が思っている中、そう言われると。え!と感じますね。
この記事では、そもそも、米価格は誰が決めているんだろう?
米価格の高い理由ってなに?いつ下がるの?
という問いに、小学生でもわかるように解説していきます。
米価格が誰が決めているの?時代によって変わってきたこと!


むかし、むかしの話じゃないけど、日本では昔の米価格は政府が決めていました。



そうなんですね。国の偉い人が決めていたんですね。



1942年から「食糧管理法」(しょくりょうかんりほう)という決まりができて、日本中のお米は全部政府が買って、値段も流通も政府がバッチリ管理していました。



しかし、1995年になって、「食糧法」(しょくりょうほう)という新しい法律ができて、流通も自由になってきたんです。



そして、2004年からはもっと自由になって、いろんな人がお米価格を決められるようになったんだよ。



なんか難しいけど、要するに『政府が決める』から『みんなで決める』時代になったってことですね。
米価格は誰が決める?今は?





今のお米価格を決めるのに一番大きな力を持っているのは、農協(JA)と全国農業協同組合連合会(全農)なんだ!



お米は、農家さんが収穫すると、県ごとに全農本部が『概算金(がいさんきん)』っていう仮のお米価格を決めて、農家さんにお金を支払うんだって。
この「概算金」って言う仕組みが、今のお米価格の基礎になっています。
各都道府県のJA全農の県本部が、新しいお米が収穫される前に、「今年のお米の需要はどうかな?」「生産にどれくらいお金がかかるかな?」って考えてお米価格を決めて、各地域の農協に教えます。
農協はこの「概算金」をもとに、かかる費用なども計算して、最終的に農家さんに払うお金を決める、っていう仕組みです。



その『概算金』に、お米を保管、運搬、品質検査をする費用を足したものが、『相対取引価格(あいたいとりひきかかく)』って言うんだ。



この仕組みによって、農家さんは自分でお米価格を自由には決められないんだけど、JAや全農が考えて決めてくれるから安心できるってことですね。
というわけで、お米価格は、需要と供給のバランスによって決まるわけではなく、国の政策とか農家さんに配慮して農協(JA)と全国農業協同組合連合会(全農)より決定されます。
米価格は誰が決める?「相対取引価格」よりも安いものはありえない!





相対取引価格よりあまりにも安いお米があるなら少し怪しいと思ったほうがいいです。
そのような安いお米価格は事故米とか肥料用のお米を使っている可能性があり、実際、偽装米で摘発された事件も少なくありません。


<米ニシヤマより>
米価格は誰が決める?高い理由は?





2024年から2025年にかけて、「令和のコメ騒動」って呼ばれることがおきたんだ。



理由はいくつかあって、それが複雑に絡み合っています。
- 田んぼを減らす「減反政策」
- 異常な暑さの気候変動でお米の品質低下
- 農家さんの高齢化
- 物の値段が上がるインフレ
- 人口の減少
- 海外からの観光客によるお米の消費増加
卸売業者と小売業者によるお米価格
お米価格は、概算金と相対取引価格によって決まりますが、わたしたちの手元に届くまでにも値段が変わっていきます。



お米は農協から「卸売業者(おろしうりぎょうしゃ)」という大量に扱う業者へわたります。



そして「小売業者(こうりぎょうしゃ)」というスーパーなどのお店へと流れていきます。これを流通といいます。
- 農協がお米を集めて、それを『卸売業者』っていう真ん中の人に売る。
- 卸売業者はそのお米にちょっと自分の取り分を上乗せして、スーパーやお米屋さんに売る。
お米価格はどれぐらい上がったのか?



お米の値段は2023年からグングン上がり続けているんだよ。



「2024年産のお米の値段は、10月までの平均で玄米60kgあたり23,191円まで上がったんだって。



これは1993年の23,607円に次いで高い値段なんだよ!
2025年に入っても値段は上がり続けて、4月のときにはスーパーでの平均価格は5kgあたり4,217円まで上がって、15週連続で値上がりしたんだ!
これって去年と比べると約70%も高くなったってことになります。



去年まで2,500円くらいで買えたお米が、今や4,000円以上することになっているんですね。


米価格は誰が決める?いつ下がる?





お米の値段が高くなりすぎて、政府も対策を始めたんだよ。



農林水産省は、2025年2月14日に政府の『備蓄米』を放出すると決めたんでしたね。



そう『備蓄米』っていうのは、いざという時のために政府が保管しておくお米のことなんだよ。
これまでは不作の時にしか使えなかったけど、今回はルールを変えて、お米の流通を良くしてお米価格を安定させようとしている計画です。



政府はこの備蓄米を出すことで、値段が安くなるように頑張ってるんですね。



でも、本当に効果があるかは意見が分かれているよ。
お米を売っている人たちに聞くと、『少しずつ値段は下がっていくかもね』という人もいるけど、『急に大きく値段が下がることはないだろうね』という声も多いんです。



つまり、わたしたちは、備蓄米がでた!すぐやすくなるわ!と思ったけど。



そう、実際は、少しずつ下がる傾向だったって感じですね。
2025年5月に入って、ようやく少しだけ値段が下がり始めた!



全国のスーパーで売られているお米の平均価格が18週間ぶりに下がリましたね。



でも江藤農林水産大臣は『消費者が喜ぶほどの水準ではない』と言っているから、まだまだ高い値段が続いているってことだよ。
やっとちょっとだけお米価格が下がり始めたけど、まだまだ高い。
私たち消費者としては、もっと前みたいに安くなってほしいと思います。



でも農家さんがちゃんと生活できるお金ももらわないといけないから、難しい問題ですね。
米価格は誰が決める?を調べて





昔は政府が決めていたけど、今は農協や全農、卸売業者、小売業者など、いろんな人たちが関わって最終的な値段が決まリます。



また「令和のコメ騒動」って呼ばれる最近のお米の高騰は、田んぼを減らす政策、気候変動、農家さんの高齢化、海外からの観光客の増加など、いろんな理由が重なっても高くなっています。



政府は備蓄米を出すなどの対策を取っているけど、お米価格がすぐに大幅に下がる見込みはないみたい。



最近ようやく18週ぶりに少し値段が下がり始めたけど、まだまだ高い値段が続いています。
これからのお米価格は、農業の問題が解決されるか、私たち消費者が何を選ぶか、政府がどんな政策を取るか、そして気候変動の影響などによって変わってくるでしょうね。


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