2025年10月10日、公明党の斉藤鉄夫代表が自民党との連立政権から離脱する方針を表明しました。
26年間続いた自公連立に大きな転換点が訪れています。
一体どういうことなのでしょうか?
この記事では、中学生でもわかるように、なぜ公明党が自民党から離れることになったのか、
そして私たち国民の生活にどんな影響があるのかを、やさしく解説していきます。
連立離脱とはどういうこと?


自民党(じみんとう)と公明党(こうめいとう)は、一緒に国を動かす「連立(れんりつ)政権」を作っています。



でも今、その関係をどう続けるか話し合っているところです。



自民党では、一部のグループ(派閥〈はばつ〉)が「政治のお金の使い方」で問題を起こしました。



それをきっかけに、公明党は「企業や団体がお金を出すのをもっと厳しくルールで決めよう」と言いました。
🔍 まとめると
・自民党と公明党は一緒に政治をしている。
・自民党の「お金の問題」があった。
・公明党は「お金のルールをもっと厳しくしよう」と提案した。
・でも、自民党と意見が合わず、話が進んでいない。
自民党のお金の問題ってなに?





問題は、自民党の派閥(はばつ)の「政治資金パーティー問題」と呼ばれています。
💰 何が起きたのか:
自民党の中には、「派閥(はばつ)」と呼ばれるグループがいくつもあります。
それぞれの派閥は、自分たちの活動資金を集めるために「政治資金パーティー」というイベントを開いていました。
企業(会社)や団体がこのパーティーのチケットを買ってお金を出していました。
本来は、
・チケットをいくら売ったか
・誰が買ってくれたか
・いくら入ってきたか
を「政治資金収支報告書(しゅうしほうこくしょ)」という書類にきちんと書いて、報告しなければいけません。
ところが、一部の派閥では――
• 実際に入ってきたお金の一部を報告せず、裏で処理していた(いわゆる「裏金(うらがね)」)
• そのお金を派閥のメンバー(国会議員)に分けていた
ということがわかってきたのです。
どうして問題なの?
政治家がどこからお金をもらっているのか、ちゃんと国民に見えるようにすることは、とても大切です。
それが隠されてしまうと、
「特定の企業や団体のために政治をしているのでは?」
と疑われてしまいます。
結果どうなったの?
・一部の議員が辞職したり、処分を受けたりしました。
・「政治資金のルールをもっと厳しくしよう」という声が強まりました。
・公明党は「企業や団体が政治家にお金を出すのをもっと制限しよう」と提案しましたが、自民党は慎重な立場をとっていて、意見が合わずに話し合いが止まっています。
🔍 まとめると
• 自民党の派閥が開いたパーティーで入ったお金の一部を報告していなかった。
• そのお金が「裏金」として議員にわたっていた。
• これは法律違反の可能性があり、政治への信頼を大きく失わせた。
• この問題をきっかけに、政治とお金の関係を見直そうという動きが出ている。
なぜ公明党が企業や団体からのお金の規制(きせい)を強く求めているのか?


公明党はどんな考えの政党?
公明党(こうめいとう)は、もともと「クリーンな政治(=正直で、国民のための政治)」を大事にしている政党です。
お金の問題で信頼をなくすようなことがあると、「国民のための政治」ができなくなると考えています。
だから、政治とお金の関係をできるだけ透明(とうめい)にしたい というのが、公明党の基本的な考え方です。
今回の自民党の「裏金問題」を見て、公明党が思ったこと:
自民党の派閥で「裏金」が作られていたことがわかり、
「やっぱり企業や団体から政治家にお金を出す仕組みには問題がある」
と感じました。
そのため、公明党はこう提案しています。
公明党の主な提案
・企業や団体が政治家や政党にお金を出すことをもっと制限(せいげん)する
・政治資金の使い方や集め方をもっとオープンにする(ネットで見られるようにするなど)
・「派閥」のようなお金のグループ活動をやめるか、厳しく管理する
どうしてそれが大事なの?



公明党はこう考えています。
「企業や団体からお金をもらうと、その会社のために政治をしてしまうかもしれない」
「それでは、国民全体のための政治ができない」



だから、お金で政治が動かされないようにしたい のです。
でも自民党は…



一方で自民党は、企業や団体からの寄付をすぐにやめるのは難しいと考えています。
そのため、
• 公明党:「すぐにでも厳しくすべき」
• 自民党:「少しずつ見直すべき」



という考え方の違いがあって、話し合いが止まっているのです。
🟢 まとめ
• 公明党は「お金で政治が動くのはおかしい」と考えている。
• だから「企業・団体の献金をもっと厳しくする」ことを提案。
• 自民党は「急には変えられない」と慎重。
• この意見の違いで、連立の話し合いが進んでいない。
連立離脱になるどうなるの?4つの生活への影響





一言で言うと、
起こる4つの変化:
① 政治の動きが遅くなるかも
これまで2つの党で話し合ってスムーズに決まっていたことが、
自民党だけでは数が足りなくなることがあります。
そうなると──
👉 法律や新しいルールを作るのに時間がかかる。



たとえば「給付金を出す」「税金をどう使うか」といった決まりごとが、遅れることもあります。
② 福祉や子育ての支援が変わるかも:
公明党はこれまで、
• 子育て支援(高校無償化など)
• 医療や年金のサポート
をがんばって進めてきた党です。



もし公明党が抜けると、そういう生活に近いサポートが減る可能性があります。
③ 選挙での協力がなくなる:
これまで自民党と公明党は選挙で協力していました。
でも、離れるとお互いライバルになることもあります。
選挙の結果しだいでは、
👉 国会の力関係(どの党が強いか)が変わるかもしれません。
④ 政治が一時的に不安定になる:
「次はどの党と組むのか?」
「一人でやっていけるのか?」
ということで、政治の中がバタバタする時期が出てきます。



その間は、景気(けいき)や物価に少し影響が出ることもあります。
まとめ
影響 国民にどうなる?
- 政治が遅くなる→新しい法律や支援が遅れるかも
- 福祉が変わる→子育て・医療の支援が減ることも
- 選挙が変わる→政治の力のバランスが変わる
- 政治が不安定→経済に少し影響が出ることも







