2025年11月14日、NHKが発表した「第76回紅白歌合戦」の出場歌手に、韓国発の4人組ガールズグループ・aespa(エスパ)の名前が並びました。
ところが発表直後からSNS上で賛否両論が巻き起こり、特に中国人メンバー・ニンニンさんが過去に投稿した「キノコ雲型ランプ」の写真が再び拡散され、批判の声が殺到する事態となっています。
戦後80年という節目の年の紅白で、なぜaespaは選ばれたのでしょうか。
批判の理由と擁護の声、そして選出の背景にある4つの理由を詳しく解説します。
aespa(エスパ)プロフィール

aespa(公式インスタグラムより)
・グループ名: aespa(エスパ)
・デビュー: 2020年11月17日(韓国)
・所属事務所: SMエンタテインメント
・メンバー構成: 4名(多国籍グループ)
- カリナ(韓国)- リーダー、メインダンサー、ラッパー
- ジゼル(日本)- ラッパー、日韓ハーフで日本国籍
- ウィンター(韓国)- メインボーカル
- ニンニン(中国)- メインボーカル
- ・代表曲: 「Black Mamba」「Next Level」「Savage」「Supernova」「Whiplash」
- ・コンセプト: 現実世界とバーチャル世界をつなぐ「メタバース」をコンセプトにした次世代K-POPグループ
2020年のデビュー以来、「かわいい」と「カッコイイ」が同居する独特のパフォーマンスで世界中から注目を集めました。
2023年と2024年には海外女性アーティストとして史上初の2年連続東京ドーム公演を成功させるなど、日本でも絶大な人気を誇るグループです。
2025年紅白は「戦後80年」がテーマ

紅白歌合戦とは何か
毎年大晦日に放送されるNHKの音楽番組で、日本の年末を代表する国民的イベントです。
紅組(女性歌手)と白組(男性歌手)に分かれて歌合戦を行う形式で、視聴率は毎年30~40%を記録する日本最大の音楽番組となっています。
2025年紅白の特別な意味
今回の第76回紅白歌合戦は「戦後80年」という歴史的な節目の年に開催されます。
司会には広島県出身のタレント・有吉弘行さんと女優・綾瀬はるかさんが起用され、さらにトリを務めるのは長崎県出身の歌手・福山雅治さんとMISIAさんが有力視されています。
被爆地である広島と長崎にゆかりのある出演者が前面に出る構成となっており、平和への祈りが込められた特別な紅白になることが予想されています。
このタイミングでの炎上の理由
そんな戦後80年というセンシティブな年の紅白に、過去に「原爆を想起させる」として批判された投稿をしたメンバーがいるグループが選出されたことで、
SNS上では「このタイミングで出場させるのはふさわしくない」という声が広がりました。

戦後80年という節目の年だからこそ、選出されるアーティストにはより慎重な配慮が求められるのは当然ですね。



しかし同時に、音楽的な実力や人気も無視できない要素であり、NHKは難しい判断を迫られたのではないでしょうか。
aespaが紅白なぜ出場?【批判理由1】ニンニンさんの「キノコ雲ランプ」投稿問題


では、まず批判の理由を3つ考えます。
炎上の発端となった2022年の投稿
問題の中心となっているのは、aespaの中国人メンバー・ニンニンさん(本名:寧芸卓、24歳)が2022年にファン向けアプリ「Bubble」に投稿した1枚の写真です。
そこには、キノコ雲のような形をしたランプが映っており、「可愛いライトを買ったよ〜〜〜どう?」というコメントが添えられていました。
この投稿が紅白出場発表後に再び拡散され、「原爆のキノコ雲を連想させる」「被爆地を抱える日本で、このようなものを『可愛い』と表現するのは不適切」という批判が殺到しました。


SNS上の批判的なコメント
X(旧Twitter)では以下のような批判の声が見られました:




過去のBTS原爆Tシャツ問題との比較
K-POPアーティストをめぐる類似の問題は今回が初めてではありません。
2018年には、世界的人気グループBTS(防弾少年団)のメンバーが原爆を描いたTシャツを着用していたことが問題視され、テレビ朝日の音楽番組「ミュージックステーション」への出演が直前に中止となりました。
さらに、うわさされていた紅白歌合戦への出場も実現しませんでした。
当時、BTSの所属事務所は「意図的ではなかった」と釈明し、最終的には日本のファンへ謝罪コメントを発表しましたが、国際的な話題にまで発展しました。





ニンニンさん本人にどのような意図があったかは断定できませんが、



日本という被爆国において、キノコ雲の形状は特別な意味を持つことは事実です。



文化的背景の違いを理解した上で、より配慮のある行動が求められるのは確かでしょうね。
aespaが紅白なぜ出場?【批判理由2】日本での活動実績が少ないという指摘


「紅白に出るほど日本で活動していたのか」という疑問
批判の2つ目のポイントとして、aespaの日本での活動実績に関する疑問の声があがっています。
Yahoo!ニュースのコメント欄では以下のような意見が見られました:
「aespaが紅白に出るほど日本で活動していたのか疑問に思います」
「紅白の選考基準がよく分からず、他にも出場にふさわしい歌手がいるのではと感じます」
日本デビューは2024年7月と比較的最近
実際、aespaは韓国で2020年にデビューしましたが、日本での正式デビューは2024年7月のファーストシングル「Hot Mess」が最初です。
日本デビューから約5ヶ月での紅白出場は、確かに異例のスピードと言えます。
世代間のギャップ問題
放送作家の指摘によれば、
「&TEAMとaespaは若い世代に人気があるグループで、中高年にとってはなじみが薄いグループです。かつて紅白といえば、誰もが知る人気アーティストが出場し、ヒット曲を披露する場でした」
SmartFLASH
とのこと。
音楽は個人がそれぞれの趣味に没頭する形になり、特に世代間でのギャップは激しく、
中高年からすると「聞いたこともない」アーティストが登場しているように見えるという指摘があります。



確かに日本デビューからの期間は短いですが、韓国での活動実績や日本公演の動員数を考えれば、必ずしも「活動実績がない」とは言えません。



ただし、世代によって認知度に大きな差があることは紅白選考の難しさを物語っています。
aespaが紅白なぜ出場?【批判理由3】戦後80年の節目にふさわしくないという声


被爆地出身の司会者との対比
今回の紅白では、司会に広島出身の有吉弘行さんと綾瀬はるかさん、そしてトリを長崎出身の福山雅治さんとMISIAさんが務める可能性が高いと見られています。
被爆地である「広島」「長崎」を象徴する組み合わせの中に、過去に「原爆を想起させる投稿」で議論になったアーティストが並ぶ構図には、違和感を覚える視聴者もいるようです。
スポーツ紙記者は次のように語っています:
「今回の紅白は、『戦後80年』の節目の年をフィーチャーすることが予想されています。司会を務めるのが、広島出身の有吉弘行と綾瀬はるか。そして、番組のトリを長崎出身の福山雅治とMISIAが務める可能性が高いと見られています。被爆地である『広島』『長崎』を象徴する組み合わせの中に、過去に”原爆を想起させる投稿”で議論になったアーティストが並ぶ構図にはモヤモヤさせられる視聴者もいるかもしれませんね」
週刊女性PRIMEより
平和への祈りとエンタメのバランス
戦後80年という歴史的な節目の年だからこそ、平和への祈りを込めた番組構成が期待されています。
その一方で、紅白は音楽番組としてのエンタメ性も重要であり、若い世代に人気のアーティストを起用することも必要です。
このバランスの取り方が今回の論争のポイントとなっています。



戦後80年という重要な節目だからこそ、出演者の選定には慎重さが求められます。



しかし同時に、過去の一つの投稿だけでアーティストの価値を判断するのも公平ではないかもしれません。



この問題は簡単には答えが出ない難しいテーマですね。
aespaが紅白なぜ?【選出理由1】「Supernova」「Whiplash」は実際にヒット


では、ここからは紅白に選出された3つの理由について解説していきます。
ストリーミング累計1億回突破の実績
aespaの楽曲「Supernova」と「Whiplash」は、2024年にリリースされ、国内でのストリーミング累計再生回数がヒットの目安とされる1億回を突破しています。
これは紛れもない「ヒット曲」の証であり、紅白出場の正当な理由となります。
NHKの公式発表でも、「昨年リリースした『Supernova』『Whiplash』は、今年に入って日本国内でのストリーミング累計再生数が1億回を突破。
かわいいとカッコイイが同居する独特のパフォーマンスで若い世代を中心に絶大な人気を誇る」と評価されています。
アメリカビルボードにも選出
2024年には、アメリカの音楽メディア「Billboard」が選ぶ『2024年ベストK-POPソング』にも選出されており、音楽的な評価は国際的にも高いグループです。
NHK「Venue101」での実績
2024年8月30日放送のNHK音楽番組「Venue101」でスタジオライブを披露した際には、SNS上で大反響となっていました。
つまり、NHKとしても既にaespaのパフォーマンスの質を確認しており、紅白に相応しいと判断したことがわかります。



ストリーミング1億回突破という数字は嘘をつきません。



若い世代を中心に確実にヒットしている事実は、紅白選出の客観的な根拠となりますね。
aespaが紅白なぜ?【選出理由2】日本人メンバー・ジゼルさんの存在


SMエンタ初の日本国籍メンバー
aespaには、日本人メンバーのジゼルさん(本名:内永枝利、24歳)が在籍しています。
ジゼルさんは日本人の父親と韓国人の母親を持つ日韓ハーフで、国籍は日本にあります。
大手K-POP事務所SMエンタテインメントにとって、女性グループで日本国籍のメンバーが所属するのはジゼルさんが初めてです。
トリリンガルの才能
ジゼルさんは幼少期にインターナショナルスクールに通っていたため、日本語・韓国語・英語の3ヶ国語を話せるトリリンガルです。
グループ内でラップを担当し、日本のファンとのコミュニケーションにおいても重要な架け橋となっています。
日本との強い絆
日本人メンバーがいることで、aespaは日韓の文化をつなぐ役割も果たしています。
紅白という日本の国民的番組に、日本人メンバーが出演することには特別な意味があるという擁護の声もあります。



日本人メンバーの存在は、aespaが単なる「韓国のグループ」ではなく、



多国籍グループとして日本とも深い関わりを持っていることを示していますね。
aespaが紅白なぜ?【選出理由3】東京ドーム2年連続公演の圧倒的実績


海外女性アーティスト史上初の快挙
aespaは2023年8月と2024年8月に東京ドーム公演を開催し、海外女性アーティストとして史上初の2年連続東京ドーム公演を成功させました。
2024年の公演では2日間で約9万4,000人を動員し、追加販売された機材席も完売するという圧倒的な人気を証明しました。
日本デビュー前の東京ドーム公演という異例の実績
注目すべきは、2023年の東京ドーム公演は日本デビュー前に実現したという点です。
正式な日本デビュー前にも関わらず東京ドームを満員にできる動員力は、他の追随を許さないレベルと言えます。
2026年には初のドームツアーも決定



東京ドームを2年連続で満員にできる実力は本物です。



日本のファンがこれだけ多く存在するという事実は、紅白出場の十分な理由になると思います。
文化的背景の違いと相互理解の必要性


意図の断定は避けるべき
ニンニンさんのキノコ雲ランプ投稿について、YouTube動画のコメント欄などでは
「意図を断定すべきではない」「単なるデザインライトであり悪意はない」
と擁護する声も多く見られます。
文化背景の違いを理解すべきだという意見も存在します。
中国におけるキノコ雲のイメージ
中国では、キノコ雲の形状が日本ほど強いネガティブなイメージを持たれていない可能性があります。
ニンニンさんにとっては、純粋にデザインとして面白いと感じた可能性も否定できません。
教育と相互理解の重要性
ただし、日本で活動する以上、被爆国としての日本の歴史的背景を理解し、配慮することは必要です。
この問題は、文化的な教育と相互理解の重要性を示す事例とも言えます。
謝罪や説明の有無
現時点で、ニンニンさん本人や所属事務所からこの件に関する公式な謝罪や説明は出されていません。
今後、何らかの対応が取られる可能性もあります。
BTSの事例から学ぶ
2018年のBTS原爆Tシャツ問題では、最終的に所属事務所が謝罪を表明し、日本のファンに向けてコメントを発表しました。
aespaもBTSの事例を参考に、適切な対応を取る必要があるかもしれません。



文化の違いは確かに存在しますが、それを理由に何も配慮しなくて良いというわけではありません.



国際的に活動するアーティストには、活動する国の歴史や文化を尊重する姿勢が求められます。
【まとめ】aespaが紅白なぜ出場?2025年批判炎上でも選出された3つの理由


批判と擁護、両方の声がある現実
aespaの紅白出場をめぐっては、批判と擁護の両方の声が存在します。
批判の主な理由は、
①ニンニンさんのキノコ雲ランプ投稿問題、
②日本での活動実績の短さ、
③戦後80年の節目にふさわしくない
という3点です。
一方で、選出された理由として、
①「Supernova」「Whiplash」のストリーミング1億回突破、
②日本人メンバー・ジゼルさんの存在、
③東京ドーム2年連続公演の実績、
という3つの明確な根拠があります。
NHKの選考基準とは
NHKは紅白の選考基準として、
「今年の活躍」
「世論の支持」
「番組の企画・演出との調和」
の3点を挙げています。
aespaは音楽的な実績と若い世代からの圧倒的な支持という点で、選考基準を満たしていると判断されたのでしょう。
今後の展開に注目
紅白本番までに、aespaや所属事務所が何らかのコメントを発表する可能性もあります。
また、実際のパフォーマンスを見て評価が変わる可能性もあります。
2026年4月には日本初のドームツアーも控えており、日本での活動はさらに本格化していくでしょう。



この問題に簡単な答えはありません。



批判する人にも擁護する人にも、それぞれの立場や考えがあります。



大切なのは、一方的な批判や擁護に流されず、事実を冷静に見極めることです。



aespaの紅白出場が、日韓の文化交流と相互理解を深めるきっかけになることを願っています。
