MX Master 4と3Sの違い|買い替える価値はあるか

MX Master 4と3Sの違い

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結論から言うと、3Sから4へ買い替える価値があるのは「USB-Cのレシーバー」か「Actions Ring」に価値を感じる人だけです。センサー性能もバッテリー持続時間も3Sと4で同じなので、「電池が持たなくなったから新モデルへ」という買い替え方は意味がありません。逆に、USB-CポートしかないノートPCやiPadで使っている人にとっては、3Sのままでは毎回ハブを挟む手間が残ります。

この記事では、公式スペックと公表された情報だけを使って、MX Master 4とMX Master 3Sの違いを「買い替える価値があるか」という一点に絞って整理します。実機を購入して試した体感談は書きません。その代わり、スペック表から読み取れる差が実際の作業でどう効くかの解釈を入れていきます。結論だけ先に知りたい人は、最初の比較表と「買い替える価値はあるか」の章だけ読めば判断できます。

目次
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MX Master 4と3Sの違いを一覧で比較

項目MX Master 4MX Master 3S差分の意味
型番MX2400GR / GRd / GRda / PGMX2300CR / CRd / CRda—
発売2025年10月30日2022年約3年ぶりの世代交代
触覚フィードバックあり(カスタマイズ可)なし操作の確認を「触感」で行える
Actions Ringありなし親指ボタンでショートカットメニュー
センサーDarkfield 200〜8,000 DPIDarkfield 200〜8,000 DPI同じ
ホイールMagSpeed(スマートシフト)MagSpeed(スマートシフト)同じ
ボタン数871個増
バッテリー最大70日(USB-C充電)最大70日(USB-C充電)同じ
クリック音静音静音(90%削減)ほぼ同等
サイズ(高×幅×奥)128.15 × 88.35 × 50.8 mm124.9 × 84.3 × 51 mm一回り大柄
重量150 g141 g+9 g
レシーバーLogi Bolt(USB-C / USB-A 両対応)Logi Bolt(USB-A のみ)接続環境で差が出る
再生プラスチック比率48%(ペールグレー)/ 54%(グラファイト)27%素材の環境配慮が進む
低炭素アルミニウムありなし同上
再生コバルト100%使用なし同上
公式価格(2026年11月4日時点)17,910〜21,890円(税込)12,970〜17,820円(税込)上限同士で約4,070円差

価格は公式オンラインストアの表示レンジで、カラーや構成によって変わります。購買判断に使うときは必ず「いつ時点の価格か」を確認してください。

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この表を見て「思ったより変わっていない」と感じたなら、その直感は正しいです。3Sはもともと8,000DPIのDarkfieldセンサーとMagSpeedホイールを搭載した完成度の高いモデルで、4はそこを土台に操作の入口を増やした世代です。以下、差分が大きい順に4つ解説します。

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違い1:触覚フィードバックとActions Ringは何を変えるか

MX Master 4で最も大きい追加要素が、触覚フィードバックとActions Ringです。

触覚フィードバックは、特定の操作をしたときにマウス本体が微細に振動して、操作が実行されたことを触感で知らせる仕組みです。画面上のカーソルを見なくても操作の成否が分かるため、視線を動かす回数が減ります。たとえば画像編集でスライダーを動かしながら数値を合わせる場面では、目で数値を追う代わりに「カチッ」とした手応えで停止位置を掴む、という使い方が想定されています。

Actions Ringは、親指側に独立して配置されたボタンを押すと、カーソル位置にショートカットのリングメニューが出る機能です。従来のサイドボタンは「1ボタン=1動作」でしたが、Actions Ringは1ボタンから複数の動作に分岐できます。リングはカーソルの位置に出るため、視線の移動が小さくて済みます。

公式サイトでは「Actions Ringで作業時間を最大33%短縮」と案内されています。ただしこの数字には条件があります。ロジクールのErgoラボが2025年に37人のMX Masterユーザーを対象に、8種類のデスクトップアクションをテストした結果で、公式も「ショートカットの割り当てによって異なる場合がある」と注記しています。

編集部の見解:この33%は「マウスが速くなった」のではなく「メニューを開く往復をなくした」効果です。したがって、効果が出るのは同じ操作を1日に何十回も繰り返す人に限られます。Excelの書式設定、動画編集のカット、Figmaのレイヤー操作など、右手と左手を行き来している作業なら効果は実感しやすい。逆に、1日の大半が文章入力とブラウジングという使い方では、リングメニューを開く先の操作自体が少なく、投資対効果は落ちます。

もう一つ見落とせないのが、触覚フィードバックはアプリ側の対応が前提という点です。対応していないアプリでは、リングメニュー自体は使えても触覚の手応えは返りません。「触覚のために2万円」を検討している人は、自分が使うソフトがどこまで対応しているかを購入前に確認した方が安全です。

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違い2:重さ150gとサイズアップ 3Sの141gから増えた影響

重量は3Sの141gから150gへ9g増、サイズも高さ+3.25mm、幅+4.05mmと一回り大きくなっています。

9gは単体では誤差に見えますが、マウスを持ち上げて位置を戻す動作の回数に掛かると差になります。解像度の高い作業や、狭いデスクで頻繁に持ち上げる使い方では、軽い方が有利です。1日に50回持ち上げる人なら、50回×9gの差が腕の負担として積み上がります。

編集部の見解:判断は「据え置きか、持ち運びか」で分かれます。デスクに固定して使うなら150gは安定感としてプラスに働く重量です。一方、カバンに入れて持ち歩く、ソファでノートPCを使う、といった使い方では、3Sの141gと小ぶりな筐体の方が明らかに扱いやすい。手の小さい人が大きめの筐体を無理に握ると、手首の角度がついて疲労につながります。サイズはスペック表の数字より、自分の手の大きさとの相性で決める項目です。

目安として、手のひらの幅が8cm未満の人は3Sの方が収まりやすい可能性があります。逆に手が大きい人、いわゆる「かぶせ持ち」をする人は、幅が広がった4の方が指の置き場所に余裕が出ます。どちらも実際に握らないと分からない部分なので、量販店で触れるならそこで確認するのが最短です。

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違い3:Logi BoltがUSB-Cに対応した実務的な意味

見落とされやすいですが、買い替え判断ではここが最も実務的です。

3Sに付属するLogi BoltレシーバーはUSB-Aのみでした。MX Master 4のレシーバーはUSB-CとUSB-Aの両方に対応しています。

USB-AポートのないノートPC(MacBook Air、Surfaceの一部、多くの13インチクラスの薄型機)やiPadで使う場合、3SではUSB-Cハブを挟むか、Bluetooth接続に切り替える必要がありました。Bluetoothはスリープ復帰時の接続が不安定になることがあり、レシーバー接続に慣れている人ほどストレスになります。ハブを挟むと、ポートが1つ埋まるうえにケーブルが増えます。デスクが狭い人ほど、この「1本増える」ことのコストは大きいです。

一方、Bluetooth接続自体は両機種とも可能です。こだわりがなければBluetoothで運用する手もあり、その場合はレシーバーの差はほぼ意味を持ちません。レシーバー接続にこだわる理由がある人だけが、この違いを買い替え理由にできるということです。

編集部の見解:この1点だけで買い替える価値がある人は少なくありません。逆に、デスクトップPCでUSB-Aが余っているなら、この差はほぼゼロです。「自分のPCにUSB-Aがあるか」を先に確認するのが、この記事で最も重要な確認事項です。

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違い4:スペック表の数字に出ない差(素材・付属品・環境配慮)

性能面ではありませんが、買い替えの納得感に効く部分を整理します。

項目MX Master 4MX Master 3S
再生プラスチックペールグレー48% / グラファイト54%グラファイト27%
低炭素アルミニウム使用未使用
再生コバルト100%未使用
同梱物本体・Logi Boltレシーバー・書類本体・Logi Boltレシーバー・書類
カーボンフットプリント公式ページに記載を確認できず7.78kg CO2e

再生プラスチックの比率は3Sの27%から約2倍に上がっています。低炭素アルミと再生コバルトは4から新たに採用されました。企業の環境調達の基準に合わせて機器を選ぶ立場なら、この差は文書化できる材料になります。

編集部の見解:環境配慮は「製品の性能ではない」ので、記事としては後半に置くのが正解です。ただし、法人購買やESG報告の文脈で選ぶ読者には刺さる情報で、競合記事があまり触れていない領域でもあります。1段落で十分ですが、入れておくと記事の信頼度が上がります。

3Sが「まだ現役」でいられる理由と価格差の意味

3Sは2022年発売で、4の登場から1年経った2026年11月時点でも現行ラインナップに残っています。理由は単純で、基本性能が世代で変わっていないからです。

  • センサー:両機種ともDarkfield 200〜8,000 DPI
  • ホイール:両機種ともMagSpeed(スマートシフト)
  • バッテリー:両機種とも最大70日
  • クリック:両機種とも静音

つまり4は「3Sの上位互換」ではなく、3Sに操作の入口を足した別モデルです。ここを理解すると、価格差の意味が見えます。公式ストアの上限同士では約4,070円差。この4,070円は「USB-Cレシーバー+Actions Ring+触覚フィードバック+素材改善」に対する対価で、基本性能に対する対価ではありません。

予算判断
1万2千〜1万5千円3S一択。基本性能は4と同等
1万8千〜2万円4が射程に入る。USB-C環境か反復操作の多さで決める
2万円超4の上位構成。色と素材で選ぶ領域

買い替える価値はあるか 3Sのままでいい人・替えるべき人

ここまでの違いを踏まえると、判断は「USB-Aポートがあるか」と「反復操作の多さ」の2点に集約されます。派手さはありませんが、この2つでほぼ決まります。

判断条件
買い替える価値ありUSB-CポートしかないPC・iPadでレシーバー接続したい/Excel・動画編集・デザインなど反復操作が多い/再生素材や低炭素アルミなど環境配慮を選定基準にしている
3Sのままでよい電池持ちの劣化だけが理由(70日で同じ)/軽さと小ささを優先/USB-Aポートに余裕がある/マクロやショートカットをほとんど使わない
どちらも見送り8,000DPIやMagSpeedホイールが目的(3Sでも同じ)/予算上限が1万円台前半

購入前チェックリスト(5項目)

  1. PCにUSB-Aポートがあるか — ないならレシーバー目的で4、またはBluetooth運用を許容できるか
  2. 手のひらの幅は8cm以上か — 小さい人は3Sの方が握りやすい可能性
  3. 1日に同じマウス操作を何十回繰り返すか — Actions Ringの元が取れるのは反復作業が多い人
  4. 持ち運ぶか据え置きか — 持ち運ぶなら+9gとサイズ増は不利
  5. 予算の上限 — 1.5万円以下なら3S、2万円まで出せるなら4

この5つで迷いが残るのは、たいてい2番(手の大きさ)です。数字では決められないので、量販店で実機に触れるなら触ってから決めてください。

よくある質問

3Sと4で電池持ちは違いますか?

どちらも最大70日(USB-C充電)で、公式スペック上の差はありません。ただし「最大」は使用条件による値なので、実際の持ちは使い方で変わります。電池の劣化を理由にした買い替えは、4にしても解決しません。

Bluetoothだけでも使えますか?

両機種ともBluetooth接続に対応しています。レシーバーを使わない運用なら、USB-A/USB-Cの差は関係ありません。ただしスリープ復帰時の接続安定性は環境依存なので、業務用途で安定性を優先するならレシーバー接続が無難です。

クリック音はうるさくなりましたか?

4も静音クリックです。公開レビューでは「3Sよりさらに静かだが、クリックの手応えは柔らかくなった」という評価があり、静音性は上がったが操作感は変わった、という整理になります。静音性を重視するなら4、カチッとした手応えを重視するなら3Sという見方もできます。

レシーバーはUSB-CポートだけのPCでも使えますか?

使えます。4のLogi BoltレシーバーはUSB-CとUSB-Aの両方に対応しています。3SのレシーバーはUSB-Aのみなので、ここが買い替えの実務的な分岐点になります。

充電端子は何ですか?

両機種ともUSB-Cです。ケーブルは別途用意が必要で、付属するのはレシーバーと書類のみです。

まとめ

  • MX Master 4と3Sの違いは、触覚フィードバック/Actions Ring/USB-Cレシーバー/重量+9g/素材の5点に集約される
  • センサー(8,000DPI)とバッテリー(最大70日)は同じ。ここを期待しての買い替えは意味がない
  • 買い替える価値があるのは「USB-C環境」か「反復操作が多い」人のどちらか
  • 予算1.5万円以下なら3S、2万円まで出せるなら4。価格差は上限同士で約4,070円(2026年11月4日時点)
  • 手の大きさだけは数字で決められない。触れる環境があるなら実機確認を優先

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